新しく更新された自動車分野ガイド(日本語版)が利用可能になりました!

2022年3月30日
自動車分野ガイドのリリースから1年が経ち、様々な変化が起こりました。このガイドの初版はリアルタイム技術が自動車業界をどのように変革しているのかについてスポットライトを当てるものでした。

世界の先進的な自動車製造会社がどのようにデザイン コンセプトから工場設定の最適化まですべてにリアルタイム ワークフローを使用しているのか、そして、どのようにUnreal Engine が孤立していた分野でのユースケースをカバーして最初から最後まで自動車パイプラインを包括的するオープンプラットフォームとしてまとめ上げているかを紹介しました。

世界は発展し、新しい仕事方法が開発されてきています。リモートでも対面でも両方で、デザインレビューから製品の広告まですべてが変化しています。元の自動車分野ガイドで新しいトレンドとして上げたものの多くが大きく発展してきています。Forrester が行った最近の調査によると、回答者の 78% がリアルタイム技術をコンセプト作成、デザイン、マーケティングで使いたいと答えています。*

2021年には自動車会社はゲームエンジンを使ったバーチャルプロダクションで 広告を作成したり、新しくリリースする車のイベントを開催したりしました。

また、バーチャルコラボレーションのために内蔵されているツールを使ったリアルタイム リモートワークは、多くの自動車部門にとって効率的に仕事をする現実的な方法として見られるようになりました。 

さらに昨年にはリアルタイム技術は自動車業界の主要成長領域でさらなる影響力を発揮しました。大手自動車メーカーの2社が Unreal Engine を使用する HMI(ヒューマン マシン インターフェース)をリリースしました。General Motors の Hummer EV と Rivian の R1T 電動ピックアップ トラックです。

そして、昨年後半から、メタバースがニュースで大きく取り上げられるようになりました。Epic は数年前からメタバースの概念について発言しています。インターネットの次のバージョンともいえるメタバースでは自動車ブランドとカスタマーとのインタラクションについても、自動車がどのように購入され、体験されるのかについても、新しく楽しい可能性があります。 

こうした大きな変化があったため、自動車分野ガイドを更新する時であると考えました。最新バージョンを以下からダウンロードすることが可能です。電球のアイコンが横に表示されている部分が更新があった箇所になります。(訳注: 20、21、36、38、48、52、65、71ページ。また事例や用語集に追加が行われました)
 

自動車分野ガイド(日本語版)をダウンロード

自動車業界でのリアルタイム技術による変革の最新トレンド、最新の事例紹介と新技術を見てみましょう。  

新しい自動車業界向けの機能

最新のリアルタイム トレンドと事例に加えて、新しい自動車分野ガイドでは2021年に追加された新機能についても紹介しています。Unreal Engine には自動車でのビジュアライゼーションを強化する重要なアップデートが多数ありました。

4.27 で強化されたパストレーサーは DXR を利用した、物理的に正確なプログレッシブなレンダリングモードで、追加のセットアップなしに有効化することが可能です。
以前は、リアルタイム レイトレーシングに対するグラウンドトゥルース比較のための用途が適していましたが、広範な強化が行われ、オフラインレンダリングに匹敵する最終ピクセル画像の生成にも使用できるようになりました。物理的に正しく妥協ない品質のグローバルイルミネーション、物理的に正しい屈折、反射及び屈折内のフル機能のマテリアル、スーパーサンプリングされたアンチエイリアスなどをサポートします。

新しい Datasmith Runtime 機能によって、Unreal Engine アプリケーションの実行中に直接 .udatasmith ファイルや CAD ファイルを読み込めるようになりました。その場で CAD や BIM ファイルをインポートできるデザインレビュー アプリケーションなどの作成が可能になります。

そして2021年には Epic のエコシステムが拡大し、MetaHuman CreatorSketchfabRealityCapture といったツールが追加されました。Unreal Engine を使ってフォトリアル体験を作る場合のクリエイティブな選択肢がさらに広がります。

さらなる展望

私達は2022年は自動車業界におけるリアルタイム技術にとって大きな変化が起こる年になるのでは、と考えています。自律走行車、電動車両のマーケットシェア増加が進む中、Unreal Engine を使った最先端の HMI システムを搭載した車が増えていくでしょう。

メタバースの融合が手の届くものになるにつれて、先見の明のある自動車会社はゲームエンジン技術を使ってカスタマーにビジョンを示すと共に楽しませるインタラクティブ バーチャル体験を作ることになるでしょう。

そしてパンデミックによってリモートコラボレーションを実験する必要に迫られた OEM はその試みをさらに進めるでしょう。すべての関係者が物理的に同席できない場合に協調作業ができるバーチャル空間を代わりにしたり、優先して使用したりします。

未来に対応できる技術スタックや、デザイン、エンジニアリング、販売においてもより高速で効率的なプロセスを求める自動車メーカーにとって、リアルタイム技術が実現する可能性を検討する時は今です。自動車分野ガイド(日本語版)をダウンロードして検討を開始しましょう。

* Epic Games が依頼して実行された Forrester Consulting の調査による。2022年1月時点のデータ

    自動車分野ガイド(日本語版)

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